シルヴァネール〜Sylvaner〜
アルザスの主要品種の一つであるシルヴァネール(シルヴァネル)白ぶどうです。主要品種とは言っても、基本的にグランクリュでは認められていません。
唯一、グランクリュのゾッツェンベルグでのみ認められていますが、確かにゾッツェンベルグのシルヴァネールの質は高く、ゾッツェンベルグのゲヴェルツトラミネールも良いとはいえ、シルヴァネールの方がバランスが取れている印象です。
ゾッツェンベルグのシルヴァネールは厚みがあってゆったりゆっくり、かつきちんと芯もあります。
シルヴァネールはそもそもゆったりしていますが、ゾッツェンベルグのシルヴァネールはその個性はそのままにさらのボリュームを増して、石灰岩の締まりを加えた味わいです(ゾッツェンベルグは涼しいリューディでそれもシルヴァネールには良い)
非石灰に植えられたシルヴァネールはゆるいし、酸がないです(それはそれで悪くはない感じに仕上げられているシルヴァネールもあります)
シルヴァネールは地味な味わいです。穏やかで落ち着いていて、料理に寄り添うワインです。
単体で比べるとリースリングやゲヴェルツトラミネールに負けますが、穏やかなシルヴァネールの個性が必要な場面は意外と多くあります。
もともとアルザスはシルヴァネールやピノブランが多く栽培されていたみたいですしね。
シルヴァネールは、同じく落ち着いた味わいのピノグリと比べるともう少し軽く控えめな個性です。ピノグリの方が凝縮した旨味があります。アルザスの主要品種の中で一番印象に残らない味わいです。ですが、そこでスルーしてしまうのは勿体無いです。横幅があってどっしり地に足が付いたワインになります。
ドイツやオーストリアではシルヴァーナーと呼びます。