プティマンサン、グロマンサン〜Petit Manseng、Gros Manseng〜
プティマンサンとグロマンサンは南西地方で栽培される白ぶどうで、ルーサンヌとマルサンヌみたいにセットで語られることが多いです(これまた名前が似てますからね)
もちろん別のぶどうですが、このサイトでも一緒に説明します(セットにすることでそれぞれの個性が見えにくくなりますけれど)
プティマンサン、グロマンサンは、南西地方のスペインよりのエリア、バスク地方で主に栽培されている品種です。イルレギやパシュラン・ドゥ・ヴィクヴィル、ジュランソンなどの主要品種です。
プティマンサンは酸が強く、細く硬さがあります。
グロマンサンも酸が割とありますが、プティマンサンと比べると弱く、質感が粗めです。
プティマンサンとグロマンサンはブレンドされて使われることが多く、地域により、アルフィアックやプティクルヴュなどとも合わせて味わいを構成します。
この2品種だけだと若干硬すぎて酸が強すぎる感じになりがちなので、ブレンドする品種が多いジュランソン・セック(辛口)が一番バランスも取れて品もあると思います。補助品種として認められている地場品種のローゼやカマラレ、プティクルヴュが効いています。
ジュランソンは単一品種でも造れてしまうので、品種構成は気にした方が良いです。ほんの少しの割合入っているだけで印象が格段に変わりますので。
パシュラン・デゥ・ヴィク・ヴィルもアルフィアックやソーヴィニヨンが使用可能で上手くブレンドされたワインは整っていて伸びやかです(パシュラン・デュ・ヴィク・ヴィルはマディランエリアの白)
サンモンはグロマンサン主体のワインです。グロマンサンが50%以上という規定ですが、プティマンサンやアルフィアックも使えます。
サンモンは、グロマンサンの良さをもっとも感じられるアペラシオンかもしれません。かっちりした部分もありつつ軽やかです。プティマンサンを入れないものもあるのでグロマンサンだけの個性を感じるのに最適です。
プティマンサンやグロマンサンは辛口のワインも多いですが、有名なのはジュランソンやパシュラン・デゥ・ヴィク・ヴィルなどの甘口ワインの方だと思います。
甘口にしても質感は硬質です。かっちりした甘口ワイン。アルザスの甘口ワインも硬質ですが、より硬い印象です。
特にジュランソン・ヴァンダンジュ・タルティヴ表記のものはプティマンサンとグロマンサンしか使えないのでより硬めです。
個人的にはジュランソンなどは辛口の方が好みですが、甘口も美味しいワインです。