ル・ヴァン・ナチュール〜Le Vin Nature〜
ル・ヴァン・ナチュールは名前の通り、ヴァンナチュールを扱うインポーターですが、ヴァンナチュールと言わなくても良いくらいの真っ当な方向のナチュラルワインが多いです。
ランンナップはそんなに多くはないですね。ボルドーやブルゴーニュはほぼ扱いがなく、ロワール、ラングドック、南西地方がメインです。中でも南西地方のワインは数が特別多いわけではありませんが、ツボを抑えた良いワインが揃っています。
アペラシオンなどは気にしてないとは思いますが、意外とアペラシオンが付いたワインもあります。ラングドックだとテラス・デュ・ラルザックがあり、南西地方はベルジュラックやガイヤックにイルレギもあります。ロワールだとブルグイユがありますね。
昔はラストーとかもあった気がしますがやめてしまったのかな?
数少ないブルゴーニュはオーセールのワインだったりします。ど真ん中のブルゴーニュはやらないという気概を感じます(きっとル・ヴァン・ナチュールのコンセプトに見合ったナチュラルワインがないというだけで、あれば扱うとは思いますが)
アペラシオンが付いたワインもそこそこあるとは言え、やはり多くはヴァン・ド・フランスです。
とはいえ、造り手の個性が強すぎてアペラシオンを取れない類のワインではなく、アペラシオンをそもそも名乗れない場所のワインが多い気がします。
ただアペラシオンエリア外まではなかなか特徴をきちんと把握するまでには至らず、使うのを控えてしまう場合が多いです(僕のレベルの問題ですね)
美味しいのなら、ただ使えば良いと思う方も多いとは思いますが、自分で扱うからには、造り手のことやその土地のことをきちんと理解してから使いたいので、手が出せない造り手がいくつかいます。
アペラシオンではない村々の特徴も把握して適切に使えるようになったら本物ですね。ちょっとそこまでは難易度が高く諦めていますが‥。
アペラシオンで認められていない品種を多く使うため、ヴァン・ド・フランスでリリースするキュヴェが多いコスマリーンは好きな造り手です。
ヴァン・ド・フランスであっても、きちんと南西地方、ガイヤックの味わいですし、そもそもこの地域に植えられていた土着品種を使っているわけで、そのワイン造りには正当性があります。
これはアペラシオンに固執すべきではない例です。ただ好き勝手やってヴァン・ド・フランスにするのとはわけが違います。
ル・ヴァン・ナチュールのワインはナチュラルでありながら、真っ当な味わいです。味の方向的にはかなり応援したくなるワインが多いです。もっと理解を深めて使いこなしたいものです。