イーストライン〜Eastline〜
地域に根差した土地の個性が感じられるワインと、造り手の個性全開のヴァンナチュールがどちらもワインリストに共存しているインポーターのイーストライン。
どちらがどうなのか若干わかりづらく、飲んでいないワインを注文しづらいインポーターではあります(改めてリストを見ると大体ナチュールですね)
ナチュールのワインも悪いわけではありませんが、よくあるナチュール味なので、あえてイーストラインから仕入れる必然性を感じません。
ですが、そういうタイプではないクリアナチュラルなワインたちは抜群に良い。
特に南西地方が魅力的で、ガイヤックのベルナール・プラジョルは特にお気に入り。ガイヤックの地場品種を揃えていて、かつどれも美味しい。
甘口のモーザック・ルーも良いし、辛口に仕上げたモーザック・ヴェールも素晴らしい出来。スパークリングも含めて、モーザックを使い分けています。
モーザック・ルーはモーザック・ルージュのことだと思います。綴りはrouxですが、赤褐色の品種ということなので、他にもモーザック・ヴェールもあり、それはモーザック・ブランで問題ないと思います。
モーザックはロゼもありますが、プラジョルにはあったかな?持っていたようにも思いますが曖昧です。
他にも白ぶどうだとオンダンク、ミュスカデル、黒ぶどうだとデュラス 、プリュヌラールといったガイヤックの地場品種が揃っていて単一品種でワインをリリースしています。
デュラスなどは他の造り手のものはだいたいナチュール味なのに対して、プラジョルはナチュラルでありながら、真っ当な味わいなので品種の個性を理解するのに役立ちます。
同じくガイヤックのシャトー・パルヴィエもよりクリアな味わいで良かったのですが、こちらは取引を止めてしまったのかもしれません。
思いっきりナチュールの味わいですが、ニコラ・カルマランも面白いです。フェル・セルヴァドゥ(フェル・サルヴァドゥ)とかネグレ・ド・バナール(ネグレ・ド・バンアール)といった南西地方の地場品種を楽しめます。
アルザスのローラン・バルツはグランクリュはマレクレン(マルクラン)と渋いところを所有している造り手ですが、グランクリュを含め、複数ヴィンテージを購入可能なのは魅力です。
もう少しクリアだったら良いのですが良い味わいです。ヴィンテージによっては難しい状態のものもありましたが、なかなか出来ないアルザスの垂直試飲が出来るのはありがたいですね。
ちょっとナチュール方向に進んでいる気がしますが、会社の方針としてそうなんでしょうね。本当にシャトー・パルヴィエとか良かっただけに少し残念ではあります。