シャンパーニュ〜Champagne〜

コート・デ・バールのワインの特徴

コート・デ・バール〜Côte des Bar〜

シャンパーニュのワイン産地の一つ、コート・デ・バールは、シャンパーニュの中心地から南にかなり離れた場所にあります。中心地はバール・シュル・セーヌの街です。

コート・デ・バールというよりオーブの名前の方が知られているかもしれません。オーブは県名ですが、コート・デ・バールではなくオーブと表現されることがよくあります。モンターニュ・ランスやコート・デ・ブランのエリアはマルヌ県なので、オーブとマルヌは‥みたいな対比で良く使われる言葉です。

マルヌというとヴァレ・ド・ラ・マルヌのことや、マルヌ(泥灰岩)土壌を指す言葉のように感じるかもしれませんが、この場合は県名で全体を指しています。

オーブのシャンパーニュは他の地域より遅く1927年にシャンパーニュとして認められました。シャンパーニュのアペラシオン規定が出来たのは1919年なのでそんなに前ではありませんが、現在のシャンパーニュが確立され始めたのは1680年代にドンペリニヨンが、発泡性ワインの製造法を広め始めてからなので、かなり歴史があります。

コート・デ・バールにはグランクリュやプルミエクリュはありません。

コート・デ・バールのぶどう品種

コート・デ・バールの主要品種はピノノワールです。フィロキセラ以前はガメイが多く栽培されていた歴史もあります。シャルドネはピノノワールに比べると少なく、土壌的には合いそうですが上質なものは少ない印象です。シャルドネよりもピノブランの質が高いものが多いです。

ピノブラン100%のシャンパーニュは少ないですが、コート・デ・バール、クルトゥロン村のフルーリーのノート・ブランシュはピノブラン100%のワインです。オックスフォーディアンですし、ピノブランなのでふんわりして温かみがあり、そして大きな味です。

フルーリーはノート・ブランシュ以外もとても良いです。非常にナチュラルで、真っ当なビオディナミの味がします。

コート・デ・バールはピノノワールを使ったスティルワインであるコトー・シャンプノワの生産も盛んです。ブロカール・ピエールやジャン・ローランが上質なコート・デ・バール産のコトー・シャンプノワを造っています(コトー・シャンプノワはコート・デ・バールに限らず他の地域でも造っています。ブジールージュやアンボネイルージュは人気ですね)

白ワインやロゼワインのコトー・シャンプノワもありますが多くは赤ワインです。

コート・デ・バールの土壌

コート・デ・バールは土壌も他のシャンパーニュに見られる白亜紀のチョーク土壌ではなく、ジュラ紀キンメリジャン土壌です。産地としては別の区分になってしまいますが、シャブリやサンセールとも近く、共通の地質年代です。ジュラ紀、オックスフォーディアンの土壌もあります。

コート・デ・バールのシャンパーニュの味わい

シャンパーニュドラピエ05コートデバール

コート・デ・バールのシャンパーニュの味わいは、チョーク土壌のモンターニュ・ド・ランスやコート・デ・ブランのようなシャンパーニュ地方の中心地のワインとは随分と異なります。少し質感は粗く、キメ細やかさに劣ります。

かっちりしすぎず、ボリュームがあり、シャンパーニュ特有の冷たい印象も受けません。

シャンパーニュの中心産地の造り手たちは以前はコート・デ・バールのワインをシャンパーニュとは認めなかったと言われますが、そう言いたくなる気持ちがわかるくらい印象が違います。

ただ味わいが一般的なシャンパーニュと違いますが、質が低いとは思いません。同じシャンパーニュとして考えると違和感があるだけで、美味しいワインがたくさんあります。

コート・デ・バールを代表する人気の造り手といえばドラピエでしょうか?オーヴのウルヴィル村の造り手です。ど定番ながらドラピエ・ブリュット・ナチュールはかなりコストパフォーマンスの高い味わいです(本当の定番はカルト・ドール・ブリュットだと思いますがドサージュゼロのブリュット・ナチュールの方が好感が持てます)

ドラピエはマール・ド・シャンパーニュもとても良い出来です。

ヴェット・エ・ソルベはビュシエール・シュル・アルス村の生産者です。ビオディナミなのもそうですが、一本の枝に一房のみなど収量制限も厳しく、品質追求の姿勢が素晴らしいです。シャルドネは上質なものはオーブでは少ないと書きましたが、ヴェット・エ・ソルベのブラン・ダルジルは圧倒的クオリティのシャルドネです。

さらにすごいのはピノブラン100%のテクスチュールです。ル・フォネ区画。アンフォラでの長期間マセラシオンをした珍しいシャンパーニュです。テンションの高さ、スケール感。

ロゼ・デ・リセイ〜Rosé des Riceys〜

コート・デ・バールの中でもっとも知られているのはロゼ・デ・リセイだと思います。ロゼ・デ・リセイはリセイ村で造られるスティルのロゼワインのアペラシオンです。ピノノワールから造られています。

オリヴィエ・オリオはリセイ村の造り手です。ビオディナミを行なったナチュラルなスタイルですが、シャンパーニュ地方において、スパークリングではなくスティルワインの方に力を入れているユニークな造り手です。当然、コトーシャンプノワもありますし、ロゼ・デ・リセイはヴァラングランとバルモンという2つの区画のキュヴェを造っています。ヴァラングランは砂の混じる泥灰質土壌で南向き斜面、バルモンは粘土が強い土壌です。

オリヴィエ・オリオは、アルバンヌやプティメリエも栽培していて、アルバンヌ100%のシャンパーニュも造っています。


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