コルシカ〜Corse〜

コルシカ島のワインの特徴

コルシカ風景

コルシカ島〜Corsica〜

コルシカ島は、地中海に浮かぶ島の1つで、シチリア島、サルディーニャ島、キプロス島に次いで4番目に大きい島です。サルディーニャ島のすぐ北にあり、どちらかというとイタリアに近い場所にあります。

味わいの雰囲気的には南イタリアっぽいです。おおらかで、豊かな果実味に溢れるワインが多いと思います。

フランス語だとコルスですが、現地の言葉ではコルシカなので、コルシカと表記します(コルシガと言った方がいいかもしれませんが)

言語は基本はフランス語ですが、イタリア・トスカーナの俗語をベースとしたコルシカ語を話す人も多いです。

コルシカ島は民族音楽も知られていて、コルシカン・ポリフォニーと言われる多声合唱(ポリフォニー)が主流となっています。

コルシカ島の歴史

コルシカ島の先住民については詳しくわかっていない部分も多いですが、現在でもドルメン(巨石墓)やメンヒル(彫刻のある石柱。立石群となっている)といった先史時代の遺跡が多く残されています(正確ではないですが紀元前4000年前くらいの遺跡もある)

ぶどう栽培の歴史も古く、紀元前600年頃、プロヴァンス同様、古代ギリシャ人によって伝わりました。その後カルタゴなどの支配の時期を経て、紀元前3c頃からローマ人が支配するようになります。

ローマ帝国が東西に分裂し徐々に力を失う中で、様々な他民族の侵入が始まります。ムーア人やサラセン人といったイスラムの海賊の被害が大きく、6c後半から11cにかけてはコルシカ島は暗黒時代と呼ばれる不遇の時代を迎えることになります。

先住民たちは山岳部の小集落(パエーゼ)でひっそりと暮らすようになり、その時代にコルシカ独自の文化が生まれたとされています。

コルシカ島は中世には、イタリアの都市国家の1つジェノヴァ共和国の領土となります(1284年〜1729年)

その時代、アジャクシオや、バスティア、ポルト・ヴェッキオ、カルヴィなどに砦や要塞が築かれ、アレリアの小要塞や、いくつかのジュネヴァ風の塔が建設されました。

キリスト教の教会も作られ、ぶどう栽培も広がっていきます。

18cのコルシカ独立戦争にフランスが介入し、最終的にフランス領となりました。ですので、歴史的にもみてもフランスに属するようになったのは、ごく最近のことだとわかります。

イタリアの都市国家が支配した時代が長く、イタリアの影響が現在も残っています。それに加えてコルシカ独自の文化もあり、その2つが融合しているのがコルシカ島です。

コルシカ島の料理、食材

山羊や羊から作られるチーズのブロッチュはとても有名です。ミグリアッチオリというチーズのクレープもありますし、カネロニにもブロッチェを中に詰めて焼き上げます。

コッパ・ド・コルスやロンゾ・ド・コルス、ジャンボン・セック・ド・コルスなどの豚肉加工品も多いです。コルシカ島では豚は放牧するような形で育てられます。

マンダリンとオレンジを交配したクレマンティーヌも特産品です。

栗林も多く、栗も良く食べます。イタリアではトウモロコシでポレンタを作りますが、コルシカ島のポレンタは栗から作られます。

アズィミヌというブイヤベースに似た魚介の煮込みもありますし、豚肉だけではなく猪も煮込みなどにして食べます(シヴェ・ド・サングリエ)

コルシカ島のぶどう品種

コルシカのぶどう品種は赤ワインはニエルキオ(ニエルチオ)とシャッカレッロ(スキアカレロ)が多いです。ニエルキオはイタリアで言うサンジョヴェーゼのことです。品種的にもイタリアですね。シャッカレッロもイタリアでいうマンモーロのことです。

他にはグルナッシュも良く見かけます。白ワインだとミュスカ(ミュスカ・ド・カップ・コルス)やヴェルメンティーノが使用されます。ヴェルメンティーノ=ロールはフランス本土にもありますが、これもまたイタリアの品種ですね。白ワインはほぼヴェルメンティーノが使用されます。

他にも黒ぶどうだと、アレアティコやバルバロッサ(バルバリー)、モラステル(ミニュステッロ、グラシアーノ)、カルカジョーロ・ネーロ、ニリュチュウ、白ぶどうだと、ビアンコ・ジェンティユ(ビアンコ・ジャンティーユ)、コディヴァルタ、ジェノヴェーゼと言った地場品種も少ないですが見かけます(とは言え原産地は違う国が多いですが)

コルシカウマヌニルチュウ

上の写真は、コルシカ島北東部の協同組合が造るウマヌというブランドのワインですが、ピノノワールとニリュチュウをブレンドしたものです。ニリュチュウはこのワインでしか見たことがありません。ピノノワールの比率の方が高いので、品種の特徴は掴みづらいですね。

コルシカ島のワイン生産地域

コルシカ島のぶどう畑は、島の沿岸部を囲む形で、点在しています。中央部はほぼ山岳地帯で、2500m級の山々です。

東部と西部で土壌が違い、大まかに言えば西部が花崗岩、東部は堆積岩が変成作用を受けて変化したシストです。

コルシカ島は当然、地中海性気候で、夏は暑く乾燥しています。冬は穏やかですが、山岳地帯には雪が降ることもあります。その山の影響で降水量が比較的多いのも特徴です。日照時間もかなり多いです。

コルシカ島の主要産地は北部のパトリモニオと南西部のアジャクシオです。パトリモニオで使う品種はニエルキオ主体です(単一が多い)

パトリモニオは石灰岩やシストでカチッとした強い性格のワインが生まれます。

パトリモニオの詳しい紹介はこちらからどうぞ。

アジャクシオはシャッカレッロ主体で、花崗岩(風化した砂)の土壌からふんわりしつつ、品のあるワインが生まれます。シャッカレッロは他の地域でも育てられていますが、アジャクシオの出来が一番いいです。

アジャクシオの詳しい紹介はこちらからどうぞ。

他にもアペラシオンとしてはヴァン・ド・コルスですが、いくつかの地理的名称を付記することが出来、南端のコルスフィガリや少し北のポルトヴェッキオは、暑いコルシカ島の中でも特に暑く乾燥したエリアで、タンニンもガッチリしたワインが出来ます。

コルシカグラナイオーロポルトヴェッキオ

アジャクシオを南に下ったサルテーヌは少し穏やかなワインが出来ます。

コルシカ島の南部エリアは花崗岩が主体です。品種はニエルキオ、シャッカレッロどちらもあります。

ヴァン・ド・コルスの詳しい紹介はこちらからどうぞ。

上記以外にミュスカを使用した甘口ワインのアペラシオンであるミュスカ・デュ・カップ・コルスもあります。

コメントを残す

*