コート・デュ・ローヌ〜Côtes du Rhône〜

コルナスのワインの特徴

コルナス

コルナス〜Cornas〜

サン・ジョセフの南に位置する小さなアペラシオンであるコルナス。ケルト語で「焼けた大地」を意味します。コート・ロティと似ていますね。

中央山塊の東側の斜面にぶどう畑は広がっています。

コルナスのぶどう品種

他の北ローヌの赤ワインは少量白ぶどうを加えることが認められていますが、コルナスはシラー100%です。

北ローヌのシラーの中でももっともワイルドで荒々しい味わいです。濃密で重量感があります。

コルナスの土壌

土壌は花崗岩で、柔らかく伸びやかなワインを生む花崗岩土壌の中で、もっとも力強く、ゴツいワインだと思います。

標高も高く急斜面ですが、コート・ロティなどに比べると穏やかです。

名前の通り暖かな土地で、北ローヌの中でも最も早く収穫を迎えます。これはコルナスの北に位置するアルレット山塊が冷たいミストラルを防ぐためです。

そしてコルナスの周りにはキンメリジャンの石灰岩に囲まれていて、それが花崗岩でありながら、力強い味わいを造るのに影響しています。

コルナスは大きく3つのエリアに分けることが出来ます。斜面上部、斜面中部、ローヌ河近くの斜面下の低地の3つです。

花崗岩でも標高の高い上部のエリアは砂状になっていて、軽やかなワインが生まれます。また標高の高いエリアは温暖なコルナスとは言え、かなり寒いです。

斜面、中腹からは粘土石灰の土壌も出てきて、下部に行くほど割合は増します(下部は粘土より石灰多め。中腹といっても広く南北で土壌は異なる)。風化した粘土混じりの花崗岩土壌はゴール土壌と呼びます。

斜面下の平地はコルナスの中ではもっとも穏やかです。花崗岩に石灰岩が少し混ざります。

コルナスのクリュ

コルナスは斜面中腹のエリアがもっとも質が高い(力強い)と言われていて、シャイヨ〜Chaillot〜、レナール〜Reynard〜、ジェナル〜Geynal〜、ラ・フォンテーヌ〜La Fontaine〜レ・ルシェ〜Les Ruchets〜といった畑が有名です。

アラン・ヴォージュはコルナスを代表する造り手の一人です。ナチュラルな造り。コルナス・シャイヨは名前の通りシャイヨ(シャイユ)のぶどうです。シャイヨは上部が花崗岩で下部が粘土石灰です。

こちらはアラン・ヴォージュのラ・フォンテーヌのワインです。コルナス・ヴィエイユ・フォンテーヌ。ラ・フォンテーヌもシャイヨもコルナス中部です。

ジャン・リュック・コロンボのコルナス・ルシェも中腹エリアですが。レ・ルシェには自根のぶどうもあります。

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コルナスは高価ですが、ジャン・リュック・コロンボのコラン・ド・ロール・シラーはレ・ルシェやラ・ルヴェ(ラ・ルーヴェ)などの若木を使用したワインで、2000円を切る値段でコルナスの雰囲気を味わえるお値打ちワインです。

ポール・ジャブレ・エネのコルナス・ドメーヌ・ド・サン・ピエールはコルナス北西部の斜面上に位置するサン・ピエールのワインです。標高300〜400mと高く冷涼なエリアです。花崗岩の砂で軽い土壌です。

斜面下の低地はあまりそこだけでワインを造る方はいませんが、ドメーヌ・クルビスは低地のシャンペルローズから、コルナス・シャンペルローズを造っています。このエリアは厚みがあり濃さはありますがコルナスらしい凄み、強さには欠ける印象です(それが魅力でもある)


コート・デュ・ローヌ地方のワイン産地⑤、エルミタージュの記事はこちらからどうぞ。

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