ブルゴーニュ〜Bourgogne〜

シャンボール・ミュジニーのワインの特徴

シャンボールアムルーズ

シャンボール・ミュジニー〜Chambolle-Musigny〜

シャンボール・ミュジニーは、北部はモレ・サン・ドニ、南部はヴージョ、そしてフラジェ・エシェゾー村と接しています。

シャンボール・ミュジニーはコート・ド・ニュイの中でももっともエレガントなワインを生むと言われている村で、他の村と比べて粘土が少なめで石灰岩が多く、華やかで、すっと香りが伸びていきます。質感もしなやかで滑らかなワインになります。

村名もプルミエクリュも赤ワインのみで、グランクリュのミュジニーのみ白ワインが認められています。

シャンボール・ミュジニーのグランクリュ

シャンボール・ミュジニーのグランクリュは2つ、ミュジニーとボンヌ・マールです。グランクリュは村の両端にあり、北側がボンヌ・マールで、一部はモレ・サン・ドニに含まれます。南端にあるのがミュジニーです。

ミュジニー〜Musigny〜

シャンボールグランクリュミュジニー98

ミュジニーはコート・ドールにグランクリュの中でも特に人気のある畑で、値段も非常に高いワインです。ミュジニーの名前の由来はガロロマン時代の領主だったMusinusからきていると言われます。

ミュジニーは1110年にピエール・グロという方から、シトー派修道院に寄進された畑です。いくつかに分割され現在に至ります。

ミュジニーは迫力のある大きな味で、よく言われるシャンボール・ミュジニー らしい女性的な味わいではないです。特にミュジニーの最大保有者のヴォギュエのワインは大地っぽいというか、エレガント方向の味わいではないです。難しい味というか不思議な味で、上級者向けのワインだと思います。

ミュジニーは3つの区画に分かれていて、北から、

  • レ・ミュジニー〜Les Musigny〜
  • レ・プティ・ミュジニー〜Les Petits Musigny〜
  • ラ・コンブ・ドルヴォー〜La Combe d’Orveau〜(大部分はプルミエクリュ)

となっています。ミュジニーの最大所有者はドメーヌ・コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエで、全体の7割を所有していて、プティ・ミュジニーに関しては単独所有です。

プティ・ミュジニーの上部にはシャルドネも栽培されていて、1993年まではミュジニー・ブラン(コート・ド・ニュイ唯一の特級白)を造っていましたが、現在は植え替えを行なったため、デクラセしてブルゴーニュ・ブランで販売されています。

コンブ・ドルヴォーは基本的にプルミエクリュですが、南側に1929年と1989年に編入されたグランクリュ区画があります(ジャック・プリウール所有)

ジャック・フレデリック・ミュニエは、レ・ミュジニーにいくつかの区画を持っていて、レ・ミュジニーの味わいを理解するのに最適です。

グランクリュ街道を挟んだ反対側にも二箇所、ミュジニーの区画がありますが、ないものと考えていいかと思います。

ミュジニーは基本、バトニアンのコンブランシアン石灰岩で、水はけが良い土壌です。土壌だけでは説明できない味わいと魅力がミュジニーにはあります。

ボンヌ・マール〜Bonnes Mares〜

ボンヌマール07フレデリックマニヤン

ボンヌ・マールの名前の由来は、丁寧に耕すという意味の古仏語のmarerから来ていると言われています。

ボンヌ・マールの土壌は、畑を対角線上に横切る農道を境目にして、農道の下は赤黒っぽい表土のバジョシアンのウミユリ石灰岩(テールルージュ)、農道の上はバジョシアンの泥灰岩(テールブランシュ)と言われています。

ボンヌ・マールは基本的に、スパイシーで肉厚なワインだと思います。斜面の上の方(テールブランシュ)になると洗練度は増します。両方の区画をバランスよく持っている造り手はかなり少ないです。ボンヌ・マールもミュジニー同様、ドメーヌ・コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエが最大所有者ですが、所有区画はほぼ斜面下部のテール・ルージュです。

ジョルジュ・ルーミエはボンヌ・マールの様々な区画を所有していますので、最もバランスの取れた味わいと言われています。ジャック・フレデリック・ミュニエも比較的バランス良く畑を所有しています。とは言え、モレ・サン・ドニ側のブリュノ・クレールなどの方がバランスの取れた味わいのように思います。

ロベール・グロフィエは下部のテールルージュのみ、ユドロ・バイエは、上部のテール・ブランシュのみの所有です。他の造り手はだいたいどちらかの区画が多く、もう片方の区画も少し持っているみたいな感じです。

ミュジニーもボンヌ・マールも方向性は違いますが、どちらもよく言われるシャンボール・ミュジニー的ではないと思います。

シャンボール・ミュジニーのプルミエクリュ

シャンボール・ミュジニーには24のプルミエクリュがあります。評価の高いプルミエクリュはいくつもありますが、特に有名なのはレ・ザムルーズです。

シャンボール・ミュジニーのプルミエクリュ(24)
  • レ・サンティエ〜Les Sentiers〜
  • レ・ボーデ〜Les Baudes〜
  • レ・ラヴロット〜Les Lavrottes〜
  • レ・ノワロ〜Les Noirots〜
  • レ・ヴェロワイユ〜Les Véroilles〜
  • レ・フュエ〜Les Fuées〜
  • レ・クラ〜Les Cras〜
  • デリエール・ラ・グランジュ〜Derrière la Grange〜
  • レ・グリュアンシエール〜Les Gruenchers〜
  • レ・グロセイユ〜Les Groseilles〜
  • オー・ボー・ブリュン〜Aux Beaux Bruns〜
  • オー・ゼサンジュ〜Aux Echanges〜
  • レ・カリエール〜Les Carrières〜
  • レ・シャトロ〜Les Chatelots〜
  • レ・コンボット〜Les Combottes〜
  • オー・コンボット〜Aux Combottes〜
  • レ・フスロット〜Les Feusselottes〜
  • レ・シャルム〜Les Charmes〜
  • レ・プラント〜Les Plantes〜
  • レ・ボルニック〜Les Borniques〜
  • レ・シャビオ〜Les Chabiots〜
  • レ・ゾー・ドワ〜Les Hauts Doix〜
  • レ・ザムルーズ〜Les Amoureuses〜
  • ラ・コンブ・ドルヴォー〜La Combe d’Orveau〜

レ・サンティエ〜Les Sentiers〜

シャンボールミュジニー1erレサンティエ15ダヴィッドデュヴァン

レ・サンティエは、ボンヌ・マールの下部に位置し、モレ・サン・ドニのプルミエクリュ、レ・リュショットにも接しています(ボンヌ・マールとは、一部、小径を挟んで接しているが大部分は間にレ・ボーデが入り込んでいる)

表土が厚く、粘土質が強い土壌です。力強さ、凝縮した果実感。シャンボール・ミュジニーのモレ側らしさが全開の畑。

レ・フュエ〜Les Fuées〜

ボンヌ・マールと評価の高いプルミエクリュ、レ・クラの間の畑。ボンヌ・マールから続く同じ母岩。表土は浅め。レ・クラと比べると丸みがある。

レ・クラ〜Les Cras〜

シャンボール1erレクラ11

レ・ザムルーズと並んで評価の高い畑はレ・クラです。レ・クラは標高も高く、さらりとして重心が上、少し引き締まったテイストです。ボンヌ・マールと同程度の標高です(ボンヌ・マールからレ・フュエを挟んだ隣です)

非常に軽やかなワイン。上部には村名区画もあります。ボンヌ・マール側のワインですが粘土っぽさがない畑。

デリエール・ラ・グランジュ〜Derrière la Grange〜

デリエール・ラ・グランジュは納屋の裏、というような意味の畑です。レ・クラやレ・フュエの下部に位置します。上部の畑と比べて粘土が多く、大きく丸く、土っぽい味わいです。

ドメーヌ・アミオ・セルヴェルのデリエール・ラ・グランジュが有名ですが、実際はグリュアンシエールだそうで、デリエール・ラ・グランジェを所有しているのは、コンフュロン・コトティドです。

レ・フスロット〜Les Feusselottes〜

シャンボール1erフスロット04

シャンボール・ミュジニー村の中央部あたりに位置するレ・フスロット。街を挟んだレ・クロの下部に位置します。イメージするシャンボール・ミュジニーらしい味わいです。厚い表土。石灰のカチッとした部分がありつつしなやか。

こちらは今はもうないドメーヌの、ダニエル・モワンヌ・ユドロのレ・フスロットです。貴重です。

レ・シャルム〜Les Charmes〜

レ・シャルムも評価が高いプルミエクリュです。プルミエクリュが集まっているエリアの中心に位置します。シャルムはチャーミングの意味ですが、味わいもその名の通り可愛らしい印象があります。ただ単純にチャーミングなワインではなく、石灰岩の堅牢さも併せ持ちます。シャンボール・ミュジニーのプルミエクリュの中で最も広い。

レ・ザムルーズ〜Les Amoureuses〜

シャンボールアムルーズ

シャンボール・ミュジニーのプルミエクリュの中で最も知名度の高いのがレ・ザムルーズです。グランクリュのミュジニー下部(東部)に位置します(一部はミュジニーの北部にもありますが、有名生産者の多くは下部に区画を所有しています)

レ・ザムルーズの先はヴージョです。最大所有者はドメーヌ・ロベール・グロフィエ。ロベール・グロフィエも人気ですが、より評価が高い造り手はドメーヌ・コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ、ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ、ドメーヌ・ジャック・フレデリック・ミュニエのレ・ザムルーズかなと思います。

三名ともミュジニーから小道を挟んですぐの区画です(それ以外にも少し持っていますが)

もともと有名な区画ですが、日本で人気が爆発したのは、漫画、神の雫の第一使徒にルーミエのアムルーズ(定冠詞なし)が選ばれたからでしょうか?加えてアムルーズの名前の意味が「恋人たち」と訳されたことも人気になった1つの要因だと思います(実際は少しニュアンスが違うようですが)

レ・ザムルーズはプルミエクリュではありますが、グランクリュと同等、またはボンヌ・マールより上に考えられることもある畑です。南東向き斜面で、表土は浅く、ミュジニーから続く石灰が強めの土壌です。

シャンボール・ミュジニーの代表的な造り手

  • ドメーヌ・コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ〜Domaine Comte Georges de Vogue〜
  • ドメーヌ・ジョルジョ・ルーミエ〜Domaine George Roumier〜
  • ドメーヌ・ジャック・フレデリック・ミュニエ〜Domaine Jacques-Frederic Mugnier〜
  • ドメーヌ・ロベール・グロフィエ〜Domaine Robert Groffier〜
  • ドメーヌ・アミオ・セルヴェル〜Domaine Amiot Servelle〜
  • ドメーヌ・ベルナール・セルヴォー〜Domaine Bernard Serveau〜

こちらはコート・ド・ニュイのアペラシオン⑥〜ヴージョ〜の詳しい紹介です。

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