アルザス〜Alsace〜

アルザス北部、バ=ランのグランクリュ

アルザス風景ストラスブール

アルザス北部、バ=ランのグランクリュ〜Alsace Grand Cru Bas-Rhin〜

アルザスの北部、バ=ランにあるグランクリュの中で個人的にではありますが、特に質が高いと思っているものをより詳しく紹介していきます。数としてもアルザス南部と比べて随分と少なく南部ほど評価もされていませんが、いくつかのグランクリュは南部のオー=ランに負けてないです。紹介していないグランクリュも今後また飲んでみて良いと思った場合は追加します。

アルテンベルグ・ド・ベルグビーテン〜Altenberg de Bergbieten〜

アルテンベルグ・ド・ベルグビーテンはベルグビーテン村にあるグランクリュです。1983年グランクリュ認定。赤色泥灰岩とムシュカルクという三畳紀の貝殻を多く含む石灰岩土壌。急斜面、粘土も強く硬質で細身、密度があり滑らか。少し暗め。1050年という中世の時代から記録に残っている畑で修道院が所有していました。

ローラン・シュミットとローヴが素晴らしいアルテンベルグ・ド・ベルクビーテンを造っています。個人的にはリースリングも気に入っていますが、ゲヴェルツトラミネールやピノグリが美味しいリューディです。

こちらはローラン・シュミット・アルテンベルグ・ド・ベルグビーテン・ゲヴェルツトラミネールです。500mlのハーフサイズ。

こちらはローラン・シュミット・アルテンベルグ・ド・ベルグビーテン・ピノグリです。

アルテンベルグ・ド・ヴォルクスハイム〜Altenberg de Wolxheim〜

アルテンベルグ・ド・ヴォルクスハイムはヴォルクスハイム村にあるグランクリュです。1992年グランクリュ認定。ジュラ紀石灰岩。砂利が多い。

アルテンベルグ・ド・ヴォルクスハイムは、ミュスカで有名だったリュー・ディですが、現在はリースリングが多くなっています。明るく大きな味。伸びやか。アルテンベルグ・ド・ベルグビーテンと同じアルテンベルグというグランクリュですが性格は結構違います。どちらもかなり好きなグランクリュですが日本ではあまり見かけません。

アルザスのグランクリュにはいくつか同じ名前のクリュがありますが、基本は後ろに村名を付ける形となっています。

日本ではジョセフ・シャルクくらいしかアルテンベルグ・ド・ヴォルクスハイムは見たことありませんが、素晴らしい味わいです。

キルシュベルグ・ド・バール〜Kirchberg de Barr〜

キルシュベルグ・ド・バールはバール村にあるグランクリュです。1983年グランクリュ認定。キルシュベルグも同名のグランクリュがありますが(キルシュベルグ・ド・リボーヴィレ)、こちらの方が良い畑のように思います。三畳紀泥灰岩と石灰岩ですが粘土少なめ。穏やかで品が良い。スケール感とスピード感(急斜面、土が軽め)。ゾッツェンベルグより温かい(ゾッツェンベルグの丘が風を遮る)

クロ・ツィセール〜Clos Zisser〜(19cにアルザスで最も高価だったと言われている)、クロ・ゲンズブローネル(クロ・ガエンスブロンネル)〜Clos Gaensbronnel〜は特に優れた区画と言われています。

アルテンベルグ・ド・ベルグビーテンと同じ三畳紀の土壌ですが、ベルグビーテンほどの引き締まりはなく、穏やかで品が良くスピード感があります。抜けが良くかつ大きな味。リースリングよりゲヴェルツトラミネールが良く、またピノノワールも素晴らしい。楽な味。泥灰岩でも硬くなく三畳紀でも暗くない。むしろ華やか、しなやか。表土は軽め。

クロ・ツィセールが最も優れた畑ではありますが、個人的にヘリングのキルシュベルグ・ド・バール・クロ・ゲンズブローネルは気に入っています。ストッフラーも非常に良いです(ピノノワールも良い)

こちらはストッフラー(ストフラー)のキルシュベルグ・ド・バール・リースリングです。キルヒベルグ・ド・バール表記です。

ゾッツェンベルグ〜Zotzenberg〜

ゾッツェンベルグはミッテルベルグハイム村にあるグランクリュです。1992年グランクリュ認定。シルヴァネールで造ったワインもグランクリュを名乗れます。ジュラ紀の石灰岩(丘の上部)、泥灰岩(丘の下部)粘土多め。柔らかさ、ゆったりゆっくり滑らか。安定感、重め。涼しいクリュなので熟するのが早く、石灰岩と相性がいいシルヴァネールが美味しい。柔らかくボリュームがあってダレないワインになります。

ジュラ紀のグランクリュの中では大人しい性格。シルヴァネールは柔らかく適度な厚みのある性格ですが、ゾッツェンベルグは引き締まりがあり、シルヴァネールの良さを活かしつつ格調高い味にします。リースリングとゲヴェルツトラミネールもシルヴァネールほどではありませんが良い出来です。

リーフェルのゾッツェンベルグ・シルヴァネールとゾッツェンベルグ・ゲヴェルツトラミネールはどちらも良い出来です。

カステルベルグ〜Kastelberg〜

カステルベルグはアンドロー村にあるグランクリュです。1983年グランクリュ認定。グランクリュ唯一のシスト土壌。シリル期なので非常に古い土壌ですね。急斜面でテラス状の畑。

まっすぐしなやかに伸びていく。しっかりとしたミネラル。複雑さと余韻の長さ。硬質ですが、石灰岩のようなキューっとした締め付けるような引き締まり方はせずに滑らか伸びやかです。アルザスの全クランクリュを合わせてもトップクラスのクオリティ。リースリングの理想的な形(ただし料理と合わせるというより観賞用かもしれない)

シスト土壌は非常に古い地質年代で、正確な年代は知りませんが古生代ではあります。

ギイ・バッハとグレッセールのカステルベルグが特に素晴らしいです。

こちらはマルク・クライデンヴァイスのカステルベルグです。個人的にはギィバッハなどの方が好きですが、リューディの個性は誰が造っても共通です。マルク・クライデンヴァイスのカステルベルグも、カステルベルグらしいしなやかさを持っています。

ヴィーベルスベルグ〜Wiebelsberg〜

ヴィーベルスベルグはアンドロー村にあるグランクリュです。1983年グランクリュ認定。三畳紀の砂岩。まっすぐ細身。カステルベルグのようなしなやかさはない。淡々とした味。上に抜ける。表面は滑らかですが、中心部は少しざらっとする。細身の形がリースリングにぴったり。

カステルベルグには及びませんが、ギイバッハのヴィーベルスベルグは美味しいです。

フランクシュタイン〜Frankstein〜

フランクシュタインはダンバック・ラ・ヴィルにあるグランクリュです。1992年グランクリュ認定。花崗岩。非常に軽い土壌、石や砂が多い。

柔らかい質感。花崗岩はリースリングでもふんわり。特にフランクシュタインはゆるい味。フルーティ。凄みはなくて若干グランクリュ的ではない気もしますが好きなグランクリュです。

ゲヴェルツトラミネールもふんわりとして柔らかく、引き締まりがなさすぎてダメかと思いきや結構良い。

シャルルフレイとベックハートウェグのフランクシュタインがオススメです。

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