マランジュ(マランジェ)〜Maranges〜
マランジュ(マランジェ)はコート・ド・ボーヌの最南端のワイン産地です。マランジュのアペラシオンは、シュイィ・レ・マランジュ、ドジズ・レ・マランジュ、サンピニィ・レ・マランジュの3つの村が含まれています。サントネイと隣接しています。
コート・ド・ボーヌではありますが、コート・ドール県ではなく、ソーヌ・エ・ロワール県に村はあります。
マランジュのワインはほぼ赤ワインです。
マランジュのワインはコート・ドール県にある他の村々とは大きく異なります。
暗い雰囲氣で重ためで、滑らかとか品があるという感じではなく、ざっくりして都会っぽくない田舎の雰囲気です。華やかでもなければ、キレもありません。割と固めの質感です。
それらのマランジュの特徴はネガティブな面ではなく個性です。
全体としてジュラ紀前期の地質年代の土壌が多く、それが陰りを生み出しています。もっと古い三畳紀の地質年代の土壌もあります。粘土が強めの土壌です。
大まかに分類すると、マランジュはプルミエクリュの辺りが地質年代が新しくコート・ドールと同じような感じで、より西側の村名畑は三畳紀、斜面下部の村名畑はジュラ紀前期といった構成です。
例えば、マランジュの西端に位置する村名畑のル・ソージョは三畳紀の土壌です。他のコート・ドールのワインにはないマランジュらしさが楽しめます。
マランジュ(マランジェ)のプルミエクリュ
マランジュにはグランクリュはありません。7つのプルミエクリュがあります。畑の約半分がプルミエクリュです。プルミエクリュはサントネイのぶどう畑から続く場所にまとまってあります。
マランジュは、プルミエクリュになるとさすがに洗練度は増してきますが、他の地域に似てきて、埋没してしまう可能性があります。
マランジュらしさをとるか、洗練度を取るかはシチュエーションによって選択していけば良いとは思います。
マランジュ(マランジェ)のプルミエクリュ(7)
- ラ・フシエール〜La Fussière〜
- クロ・ド・ラ・フシエール〜Clos de la Fussière〜
- ル・クロワ・モワンヌ〜Le Croix Moines〜
- ル・クロ・デ・ロワイエール〜Le Clos des Loyères〜
- レ・クロ・ルソ〜Les Clos Roussots〜
- ル・クロ・デ・ロワ〜Le Clos des Rois〜
- クロ・ド・ラ・ブティエール〜Clos de la Boutière〜
ラ・フシエール〜La Fussière〜
サントネイのプルミエクリュのクロ・ルソーや、村名のレ・ブラと隣接するラ・フシエール。広い畑で区画も分かれていて多様ですが、上部は石灰岩盤が露出した急斜面です。マランジュにしては粘土も少なく、どちらかと言うと白ワイン向きです。上部の区画ではなければピノノワールも美味しく出来ます。
上部には別のプルミエクリュとなっているル・クロワ・モワンヌがあります。丘の頂上の石灰岩盤が崩れてきた土壌。特に粘土が少ない。
レ・クロ・ルソ〜Les Clos Roussots〜
斜面中腹のレ・クロ・ルソは、一部がサントネイのクロ・ルソーと隣接しています。名前は似ていますが綴りは違います。表土が厚く粘土が多い畑。ガッチリしたタンニンのマランジュです。
マランジュ(マランジェ)の代表的な造り手
- ドメーヌ・シュヴロ〜Domaine Chevrot〜
- ドメーヌ・バシュレ ・モレ〜Domaine Bachelet Monnot〜
- ドメーヌ・コンタ・グランジェ 〜Domaine Contat-Grange〜
- ジャン・クロード・レニョード〜Jean Claude Regnaudot〜
- ドメーヌ・モリス・シャルルー・エ・フィス〜Domaine Maurice Charleux & Fils〜