アズマ〜azuma〜
アズマは安くて質の高いワインを多く扱うインポーターです。それでいて、日本ではマイナーなアペラシオンが揃っていて重宝します。
特にサヴォワワインのラインナップは魅力的で(数が多いわけではありませんがセンスがいい)、ヌーヴェルセレクションと並んで使用頻度が高いです。扱うワイン、ドメーヌ ・メルシエのクレピィ、フィリップ・エ・シルヴァン ・ラヴィエのアビーム、カヴォー・キナールのビュジェのルーセットなどどれもいい。
サヴォワ以外にもコルシカの熟成したアジャクシオが味わえる、ドメーヌ ・マルティニや、ロワール、カンシーのドメーヌ ・テロトローは通常のキュヴェも古木のキュヴェもどちらも上質ですし、フランスでは珍しい玄武岩土壌のワインがあったり(オーヴェルニュのガメイ)、安くても品のある南西地方ジュランソンがあったりと、非常に魅力的です。
ブルゴーニュやボルドーといったメインストリームからは外れますし、お手頃なラインなので、軽視されがちですが、フランスワインに力を入れるなら、これらのワインを使いこなしたいところです。
アズマはメジャーなワイン産地以外が魅力的とはいえ、ちゃんとブルゴーニュなども揃えています。扱う造り手の数だけなら、やっぱりブルゴーニュが多いです。
個人的にはブルゴーニュ以外のワインをアズマには期待してしまいますが、もちろんブルゴーニュの良い造り手もたくさん持っています。
アズマのブルゴーニュの中でもっとも好きなのはドメーヌ ・トラペ・ロシュナンデ(フランソワ・トラペ)です。
樽を使わずに仕上げるジュヴレ・シャンベルタンの特級や1級は非常にクリアな味わいです。ただアズマはドメーヌ ・トラペ・ロシュナンデとの取引を辞めたはず。非常に残念です。
ブルゴーニュは他にも、これまたメジャーなエリアではありませんが、ドメーヌ ・アラン・ヴィニョというコート・サンジャックの造り手を持っていて、ピノグリから一味違うロゼワイン(ヴァングリ)を造っています。
アズマは紹介した産地以外にも安旨でかつ、土地の個性を反映したワインをたくさん扱っています。本当に使いやすいので、一度飲んでこんなもんか、みたいな感じではなく、何度も飲んでフランスワインの理解に繋げるといいと思います。