ロワール〜Loire〜

アンジュのワインの特徴

アンジュ〜Anjou〜

アンジュはアンジェ市周辺に広がるアペラシオンで、もっとも有名なのは甘口ロゼのロゼ・ダンジュ〜Rose d’ Anjou〜です。

20年以上前に流行ったロゼ・ダンジュは、今は見かけることも少なくなりましたが、そのイメージは根強く、アンジュと言えば甘口ロゼと考える人が多い地域です。

ですが、もちろん甘口以外のワインもあり、現在は辛口ワインの方が人気です。辛口が人気とは言え、特にシュナンブランなどは、完熟させて少し甘さを感じるワインの方がバランスが取れていると感じます(後述するサヴニエールも含めて)。

ロゼ・ダンジュはグロロー主体のワインですが、同じ甘口ロゼのワインとしては、カベルネフランやカベルネソーヴィニを使ったカベルネ・ダンジュ〜Cabernet d’ Anjou〜もあります。

辛口のロゼとしては、ロゼ・ド・ロワール〜Rose de Loire〜があります。

平地が多いアンジュのワインは全体的に穏やかでゆったりして、安定感があります。土壌は頁岩や砂岩、シストなどです。

シストの割合が増えるとしなやかな伸びが出ますが、そうではないどっしり感のあるタイプも魅力的です。

このアンジュらしさがもっとも感じられるのはシュナンブランを使ったアンジュ・ブランです。

アンジュの赤ワインは、カベルネフランを使用したものが基本です。カベルネソーヴィニヨンをアッサンブラージュしたものや、ガメイを使用したアンジュ・ガメイ〜Anjou-Gamay〜もあります。

サヴニエール〜Savennières〜

アンジェの南西には、アンジュ地方の中でも特別な産地、サヴニエールがあります。アンジュのワインの発展系のような印象。より大きく余韻も長い。

サヴニエールは12cに修道士によって開墾された地域です。

サヴニエールはロワールを代表する産地と言えますが、その中でも2つの畑は特に優れた個性を持っています。

クーレ・ド・セラン〜Coulee de Serrant〜とサヴニエール・ロッシュ・オー・モワンヌ〜Savennieres Roche aux Moines〜です。

クーレ・ド・セランは以前はサヴニエール・クーレ・ド・セランでしたが、2015年に名称が変更になりました。

どちらも単独のAOCですが、以前はサヴニエールの後ろに表記出来ただけだったのですが、2011年から単独のAOCとなっています。

クーレ・ド・セランもロッシュ・オー・モワンヌもどちらも良いワインですが、個人的な感覚だとクーレ・ド・セランの方が圧倒的です。

これぞビオディナミという素晴らしいナチュラルワイン。ニコラ・ジョリーのワインはどれもナチュラルでエネルギー感がありますが、クーレ・ド・セランがやはり別格だと思います。よくあるナチュールワインとはまったく関係のない別軸のワインです。

割と平坦な畑が多いアンジュ、サヴニエールですが、クーレ・ド・セランは急斜面です。

他にもクーレ・ド・セランやロッシュ・オー・モワンヌの北側(ロワール川上流方向)にあるラ・クロワ・ピコ〜La Croix Picot〜、サヴニエールの西端の丘に位置するクロ・デュ・パピヨン〜Clos du Papillon〜、ロッシュ・オー・モワンヌの内陸に位置するクロ・ル・グラン・ボープレオー〜Clos Le Grand Beaupreau〜といった素晴らしい畑があります。

コトー・デュ・レイヨン〜Coteaux du Layon〜

サヴニエールのロワール川を挟んだ対岸には、シュナンブランを使った甘口白ワインの産地が広がります(支流のレイヨン川の周辺)。

その中でももっとも大きな地域を占めるのがコトー・デュ・レイヨンです。

この辺一帯は、霧が出やすく貴腐ぶどうが出来やすい場所です。そのため貴腐ワインが造られることが多いですが、貴腐ではないとダメなわけではありません。遅摘みのぶどうでワインが造られている場合もあります。

コトー・デュ・レイヨン・ヴィラージュ〜Coteaux du Layon Villages〜

コトー・デュ・レイヨンの中でも6つのコミューンで造られるワインはコトー・デュ・レイヨン・ヴィラージュと呼ばれ、特に品質が高いと言われています。

  • ボーリュー・シュル・レイヨン〜Beaulieu sur Layon〜
  • フェイ・ダンジュ〜Faye d’Anjou〜
  • ラブレ・シュル・レイヨン〜Rablay sur Layon〜
  • ロッシュフォール・シュル・ロワール〜Rochefort sur Loire〜
  • サントーバン・ド・リュイーヌ〜Saint Aubin de Luigne〜
  • サン・ランベール・デュ・ラッテイ〜Saint Lambert du Lattay〜

カール・ド・ショーム〜Quarts de Chaume〜

レイヨン川流域には、さらに特別な地域が2つあります。カール・ド・ショーム〜Quarts de Chaume〜とボンヌゾー〜Bonnezeaux〜です。

カール・ド・ショームは、2011年に名称が変わりカール・ド・ショーム・グラン・クリュとなっています。

2003年にはショーム・プルミエ・クリュ・デ・コトー・デュ・レイヨン〜Chaume 1er Cru des Coteaux du Layon〜というアペラシオンが生まれましたが、カール・ド・ショームの造り手の訴えによって消滅。2007年にはショームというアペラシオンが新たに出来るものの、それも訴えで消滅。

カール・ド・ショームがグラン・クリュとして認められた時に、再び名称変更で、コトー・デュ・レイヨン・プルミエ・クリュ・ショーム〜Coteaux du Layon Premier Cru Chaume〜というアペラシオンとなっています。

カール・ド・ショームはショーム村周辺で造られている甘口ワインで、ショーム村自体は、コトー・デュ・レイヨン・ヴィラージュ・ロッシュフォール・シュル・ロワールのコミューン内です。

ボンヌゾー〜Bonnezeaux〜

ボンヌゾーは、コトー・デュ・レイヨンの東部にあるトゥアルセ村周辺のアペラシオンです。

カール・ド・ショームもボンヌゾーもシスト土壌です(コトー・デュ・レイヨンも)。比べるとカール・ド・ショームの方がサラッと涼やかな印象で、ボンヌゾーは肉付きがよく豊潤です。

コトー・ド・ローバンス〜Coteaux de L’Aubance〜

コトー・デュ・レイヨンの北側、ローバンス川の周辺エリアにはコトー・ド・ローバンスというアペラシオンがあります。

コトー・ド・ローバンスのワインも貴腐ぶどうも出来ますが、中甘口で落ち着きがあって、使い勝手のいいワインです。

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