ワインの基礎

ヴェルメンティーノ〜フランスの主要ぶどう品種の特徴〜

ヴェルメンティーノ〜Vermentino〜

ヴェルメンティーノは南仏白ワインに使われる白ぶどう品種です。

原産地は以前はスペインという説もありましたが、現在はイタリアとされています。

実際、イタリアではヴェルメンティーノを良く見かけます(トスカーナ、サルディーニャ、リグーリアなど)

ヴェルメンティーノ自体イタリア語ですし、原産地がイタリアと判明する前から、イタリアのぶどう品種という認識です。リグーリアではピガートと呼びます。

イタリアの中でもヴェルメンティーノは特にサルディーニャを連想しますが、そのサルディーニャ島のすぐ北に位置するコルシカ島でも多く栽培されています。

コルシカ島の白ワインはほぼヴェルメンティーノ一択です。V.D.N.のミュスカ ・デュ・カップ・コルスのみ、ミュスカのアペラシオンですが、他はヴェルメンティーノ100%あるいはヴェルメンティーノ主体(少なく割合のアペラシオンでも75%以上)という規定です。A.O.C.ではないワインではヴェルメンティーノ以外ももちろんあります。

南仏の他の産地でもヴェルメンティーノは良く見かけますが、他にも様々な品種がありますから、フランスの中でヴェルメンティーノに一番スポットが当たる産地はコルシカ島と言えます。

ヴェルメンティーノは、コルシカ島ではマルヴォワジー・ド・コルス、南仏ではロールとも呼びます。

コルシカ島の様々なエリアでヴェルメンティーノは栽培されていますが、北部、パトリモニオのシスト土壌のヴェルメンティーノはどっしりしつつ芯があり伸びやかで質が高いです。

様々な地域のアペラシオンで認められているヴェルメンティーノですが、コルシカ島以外ではここがヴェルメンティーノのアペラシオンだと言えるような特別な地域はないです。

ラングドック、ルーション、プロヴァンスでは主要品種、補助品種としてワインにブレンドされ頻繁に見かけはします。

コート・デュ・ローヌの白ぶどうはヴィオニエ、ルーサンヌ、マルサンヌのイメージですが、北部はそうだとしても南部では割とヴェルメンティーノが認められているアペラシオンがあります。

ヴェルメンティーノは滑らかで重くどっしりた品種です。非常にフルーティ。柔らかく酸も低いです。少しトロッとしています。

性格的にはグルナッシュブランと似ていますが、より厚みがあって滑らか重めです。

特別な地域がないとは言え、ブレンドの一要素として、上記のようなヴェルメンティーノの個性は、様々なアペラシオンで生かされています。

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