フランス(ヨーロッパ)の歴史

古代ギリシア〜ヨーロッパの歴史〜

ギリシャ神殿パエストゥム

ヨーロッパの歴史〜古代ギリシア〜

ヨーロッパの歴史は大きく古代、中世、近世、近代の4つの時代区分に分けることが出来ます。

古代は、古代ギリシアやローマ帝国が栄えていた時代です。

古代のヨーロッパ周辺の地域においても、様々な文明が栄えていましたが、最も重要なのは、先に挙げた古代ギリシアとローマ帝国です。

古代ギリシアが栄えた地域は現在のヨーロッパの主要国であるフランスやドイツなどからは離れた地域で、名前の通り、現在のギリシャ周辺に栄えた文明ですが、ヨーロッパの歴史、文化を考える上では外せません。

まずは古代ギリシアの歴史について簡単に紹介します。

古代ギリシアにおける最古の文明はエーゲ文明です。エーゲ文明は地域ごとのいくつかの文明に分けることが出来ますが、最も古いキクラデス文明は紀元前3000年頃から発展した文明です(他にミノア文明やトロイア文明などがある。だいたい紀元前2000年頃から紀元前12000年頃の文明)

他地域よりも高度な文明で、線文字Aや線文字Bなどといった文字も使用されていました。

その後、資料の乏しい詳細がわからない時期が続きますが、紀元前8c頃からのアルカイック期、それに続く古典期を迎え、ポリス(都市国家)が誕生していきます。アテナイやスパルタ、テーバイなどが知られていますね。

古代ギリシアは文化的にも成熟し、建築や美術も現在でも素晴らしいものがいくつもありますが、ソクラテスやプラトン、アリストテレスら偉大な哲学者が誕生し、現在の哲学の基礎を作ります(当時の哲学は様々な学問全般を指す言葉でもあります)

古代ギリシアにおいて最も偉大な王としてアレクサンドロス大王(アレキサンダー大王)が有名ですが(紀元前356年〜紀元前323年)、アレクサンドロス大王は青年時代にアリストテレスの教えを受けています。

紀元前7cに建国されたマケドニア王国は、紀元前338年にアテネ・テーバイ連合軍を破り、ギリシアを征服します。アレクサンドロス大王はその時の王であったピリッポス2世の子供で、王の死後、後を継ぐこととなります。

アレクサンドロス大王は各地を征服し領土を拡大していき、エジプトも支配し、ペルシア王国も滅亡させます。その過程で古代オリエントとギリシア文化が融合しヘレニズム文化が生まれます。

ヘレニズムは時代区分でもあり、アレクサンドロス大王の時代からの300年間を指します。

紀元前3c後半になるとローマが勢力を伸ばし始め、4度にわたるマケドニア戦争の結果、ギリシアはローマの支配下に入り、マケドニアはローマの属州となりました。

エジプトではアレクサンドロス大王の死後、その後継者となったプトレマイオスが、プトレマイオス朝を開きます(紀元前305年〜紀元前30年)

プトレマイオス朝はローマとの関係が悪化して、ローマ帝国初代皇帝のアウグストゥスによって最後の王が処刑され、プトレマイオス朝は滅亡し、ローマに併合されます(美貌で知られているクレオパトラはプトレマイオス朝末期の人物)

プトレマイオス朝の滅亡をもってヘレニズム時代は終わりを告げ、ローマ帝国の時代になります。

一方で、ギリシア文化は継承され続け、後にローマ帝国が分裂した後の東ローマ帝国に受け継がれていきます。