アルザスのナチュラルワイン
日本に輸入されているアルザスワインのほぼ全ての生産者がナチュラルな方向に進んでいますが、さらにビオディナミでワインを造っている生産者も多く、ピエール・フリック、マルク・クライデンバイス、ツィント・フンブレヒト、マルク・テンペ、ボット・ゲイル、マルセル・ダイス、トリンバック、ヴァインバック、ジョスメイヤー、ガングランジェ、ジェラール・シュレール、アルベール・ボクスレ、クリスチャン・ビネール、リエッシュ、ジュリアン・メイエーなど少し考えただけども次々と名前が上がります。
ですが、各生産者のワインを飲めばわかりますが、味わいのスタイルは同じではなく、ナチュールテイストのタイプとクリアなタイプに分けることが出来ますね(一部キュヴェによってタイプが違う造り手もいますが)日本ではビオビオしていないとナチュラルではないという風潮が未だにありますが、ビオっぽさとナチュラルかどうかは実際は別問題ですし、ビオディナミに関しては本当に関係ないです。
むしろビオビオしたワインの方がビオディナミ的には間違えていると感じます(ビオディナミである必要がない気がします。普通に有機栽培でいい)
ビオディナミは宇宙と地球をつなぎ、そのエネルギーをワインに詰め込んだものです。癖っぽくなるのはその造り手の醸造法の問題であってビオディナミによる効果ではないです。
個人的にはビオディナミでなくても良いと思っていますし(農薬を普通に使っていても出来の良いワインはある。減らせばもっと良くなると思うものもありますが)、真っ当なビオディナミワインではないなら誤解を産むだけだとも思っています(未だにプロでもビオディナミだから還元臭がするとか言う人とかいますし)
ビオディナミは栽培の話ですので、醸造までビオディナミ的な考えで行えている人はかなり少数だと思います(せいぜい瓶詰めの時期などをビオディナミのカレンダーに従うくらいか)
この問題はフランス全土で見られるものですが、特にアルザスはビオディナミを含めたナチュラルな生産者が多く、かつ味わいが癖っぽい造り手が多い産地な気がします。
アルザスワインのナチュール傾向は今後変わっていくと思いますが、どの生産者がどういう考えでワインを造っているのかをしっかりと理解した上でワインを選びたいものです(ビオディナミだからとかそういう表面的な紹介を見ただけではワインは選べない)