ブルゴーニュ〜Bourgogne〜

ポマールのワインの特徴

ポマール1erクロドラコマレーヌ76

ポマール〜Pommard〜

コート・ド・ボーヌの赤ワインが美味しい産地の中でも特に知名度の高いポマール。北部はボーヌ、南部はヴォルネイと隣接しています。ポマールは、果実の女神、ポモーヌが語源と言われています。サヴィニー・レ・ボーヌやボーヌなども赤ワイン比率が多い村でしたが、ポマールに関しては、全て赤ワインです。

ポマールの街は真ん中にデューヌ川が流れていいます。デューヌ川を境にして南北に2つの丘陵があり、それぞれのエリアにぶどう畑が広がっています。

ポマールの土壌は全体的に粘土や鉄分が多く、コート・ド・ボーヌの中で最も骨太なワインが生まれます。

普通にワインを造るだけでも厚みが出る地域なので、抽出を強くしすぎると詰まった味となってしまいます。抽出が強すぎないものがオススメです。滑らかで綺麗な形で均一な密度で細やかなワインが生まれます(ポマールの美点が生きる)

ポマールのプルミエクリュ

ポマールにはグランクリュはありませんが、28のプルミエクリュがあり、プルミエクリュは全体の3分の1程度を占めます。北部のワインはなだらかな斜面で、比較的穏やかで果実味に富んだワインになります。評価されている畑はコート・ドールでは珍しく斜面下部の畑です。南部のワインはより粘土が強くガッチリ引き締まったワインが生まれます。レ・ゼプノとレ・リュジアンは特に評価の高いプルミエクリュで、グランクリュ申請もされている畑です。

ボーヌのプルミエクリュ(28)
  • レ・ソーシーユ〜Les Saussilles〜(北部)
  • レ・ブシュロット〜Les Boucherottes〜(北部)
  • レ・プティ・ゼプノ〜Les Petits Epenots〜(北部)
  • レ・グラン・ゼプノ〜Les Grands Epenots〜(北部)
  • クロ・デ・ゼプノ〜Clos des Epeneaux〜(北部)
  • レ・ペズロール〜Les Pézerolles〜(北部)
  • アン・ラルジリエール〜En Largillière〜(北部)
  • レ・シャルモ〜Les Charmots〜(北部)
  • ラ・プラティエール〜La Platière〜(北部)
  • レ・ザルヴレ〜Les Arvelets〜(北部)
  • ラ・シャニエール〜La Chanière〜(北部)
  • クロ・ド・ヴェルジュ〜Clos de Verger〜(北部)
  • クロ・ド・ラ・コマレーヌ〜Clos de la Commaraine〜(北部)
  • ラ・ルフェーヌ〜La Refène〜(北部)
  • クロ・ブラン〜Clos Blanc〜(北部)
  • ル・ヴィラージュ〜Le Village〜(北部、南部)
  • レ・リュジアン・オー〜Les Rugiens Hauts〜(南部)
  • レ・リュジアン・バ〜Les Rugiens Bas〜(南部)
  • レ・シャポニエール〜Les Chaponnières〜(南部)
  • レ・クロワ・ノワール〜Les Croix Noires〜(南部)
  • デリエール・サン・ジャン〜Derrière Saint-Jean〜(南部)
  • レ・プテュール〜Les Poutures〜(南部)
  • ル・クロ・ミコ〜Le Clos Micot〜(南部)
  • レ・シャンラン・バ〜Les Chanlins-Bas〜(南部)
  • レ・ジャロリエール〜Les Jarolières〜(南部)
  • レ・フルミエ〜Les Fremiers〜(南部)
  • レ・ベルタン〜Les Bertins〜(南部)
  • レ・コンブ・ドゥス〜Les Combes Dessus〜(南部)

レ・グラン・ゼプノ〜Les Grands Epenots〜、レ・プティ・ゼプノ〜Les Petits Epenots〜

レ・リュジアンとともにポマールを代表するプルミエクリュであるレ・ゼプノ。エプノはトゲの意味です(昔、畑にトゲのある植物が生えていた)レ・ゼプノは、レ・グラン・ゼプノとレ・プティ・ゼプノの2つの畑に分かれています。

レ・グラン・ゼプノは、北部、ボーヌ側の畑で、村の境界線とポマールの村落の中間あたりに位置します。連続したプルミエクリュ群の下部の畑。レ・グラン・ゼプノは、ボーヌに近いとは言え、そんなに穏やかな性格ではなく、ガッチリして荒々しさのあるタンニンと、斜面下部らしいどっしり感があります(北部のプルミエクリュの中で最もどっしりしている)

レ・プティ・ゼプノもレ・グラン・ゼプノ同様、北部で特に評価されている畑です。プティと付きますが、畑の大きさとしてはレ・グラン・ゼプノより随分と広い畑です(道を挟んでいくつかの区画に分かれている)レ・プティ・ゼプノは単にレ・ゼプノの名前でリリースされているケースが多いです。

レ・グラン・ゼプノとレ・プティ・ゼプノにまたがっているクロ・デ・ゼプノという区画もあり、コント・アルマンのモノポールとなっています。

レ・プティ・ゼプノは、ボーヌと隣接していますが、隣接したボーヌ側の畑もプルミエクリュのレ・ゼプノです。

レ・ブシュロット〜Les Boucherottes〜

レ・プティ・ゼプノの上部に位置するプルミエクリュのレ・ブシュロット。ボーヌの村に隣接した畑ですが、ボーヌ側にある畑もレ・ブシュロットです。上部はボーヌのプルミエクリュ、ル・クロ・デ・ムーシュとも隣接しています。ポマール側の畑はコスト・コーマルタンのモノポールで、クロ・デ・ブシュロットとしてリリースしています。ボーヌ側らしい柔らかいワインを生みます。

レ・リュジアン・オー〜Les Rugiens Hauts〜、レ・リュジアン・バ〜Les Rugiens Bas〜

ポマール1erリュジアンバ11ドメーヌドモンティーユ

ポマール南部のプルミエクリュ群の中で最も評価されている畑がレ・リュジアンです。レ・リュジアンは上部のレ・リュジアン・オーと下部のレ・リュジアン・バに分けられてます。

石灰岩のレ・リュジアン・バの評価が特に高いですが、泥灰岩のレ・リュジアン・オーもまた違った魅力があり、甲乙付けがたいです。レ・リュジアン・バの方がガッチリしていて、レ・リュジアン・オーは比べるとしっとり滑らかです。

リュジアン・オーの名前でリリースする造り手はほとんど見かけませんが、バンジャマン・ルルーはレ・リュジアン・オーの名前でワインをリリースしています。

多くの造り手はレ・リュジアンの名前でワインをリリースしていますので、どちらの区画か(あるいはどちらの区画も持っているか)を知らないと選べないかもしれません。例えばドメーヌ・ジャン・マルク・ブレはレ・リュジアンはリュジアン・オーの区画のぶどうを使用しています。

リュジアン・バの名前でワインをリリースする造り手はリュジアン・オーより多いです。ミシェル・ゴヌーはレ・リュジアン・バ名義でワインを販売している造り手の一人です。

レ・シャンラン・バ〜Les Chanlins-Bas〜

レ・シャンラン・バは、リュジアン・オーとヴォルネイに挟まれた場所に位置するプルミエクリュです。標高が高く泥灰岩土壌が程よい硬さと滑らかさ、伸びやかさを産みます。ヴォルネイに通じる味わいです。バと付くだけあって上部にはレ・シャンラン・オーという畑がありますが、そこは村名畑です。レ・シャンラン・バも上部の区画は村名畑となっています。

ポマールの代表的な造り手

  • コント・アルマン〜Comte Armand〜
  • ジャン・マルク・ボワイヨ〜Jean Marc Boillot 〜
  • ドメーヌ・ミッシェル・ゴヌー〜Domaine Michel Gaunoux〜
  • ドメーヌ・ド・クルセル〜Domaine de Courcel〜
  • コスト・コーマルタン〜Coste Caumartin〜
  • ドメーヌ・リュジューヌ〜Domaine Lejeune〜
  • ジャン・リュック・ジョワイヨ〜Jean Luc Joillot〜
  • ドメーヌ・ミュスィ〜Domaine Mussy〜



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